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「自分は大丈夫と思わない」ことの大切さ…台風19号から得た防災意識 気象予報士・半井小絵

 台風19号による甚大な被害が今も被災地に爪痕として残っている。気象予報士の半井小絵は「夜間を避け、明るいうちの避難」の必要性やハザードマップの活用を説き、「自分は大丈夫と思わない」ことの大切さを呼びかけた。

【写真】過激なフレーズで話題になった、江戸川区の水害ハザードマップ

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 台風19号で被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。

 今回の台風では多くの方が亡くなり、未だ行方不明の方がいらっしゃるという被害のすさまじさが頭から離れません。「今までは大丈夫だったから」ということが通用しないという現実を目の当たりにしました。災害を振り返り、少しでもお役にたてればとコラムを書いています。

 「狩野川台風並み」という言葉で早くから警戒が呼びかけられ、台風が接近する前から東日本の太平洋側を中心に大雨が降り、大災害が懸念されていました。結果的に13の都県で大雨特別警報が出て、広範囲で土砂災害や多数の河川の氾濫が発生してしまいました。

 関東南部の風雨のピークが過ぎ、日付が変わった深夜、関東北部付近から東北に発達した雨雲が移動しました。被害が信越地方や東北地方に拡大し、夜が明ける頃、ニュースでは土砂崩れの現場、浸水域で救出を待つ人々の姿が映し出されていました。

 夜を迎え暗くなると、外の様子がわかりづらくなり、避難の情報を伝える側も現場の状況をつかみにくくなります。また、暗い中での緊急時の避難は大変な危険を伴います。そのため、明るい昼間のうちに避難をしておくことの必要性を改めて思い知らされました。

 地域のリスクはハザードマップで知ることができます。洪水、土砂災害、高潮などそれぞれリスクに応じて地図上に色分けして記載されています。危険区域に入っている場合は、避難情報や防災情報に注意して、少しでも危険を感じたら前もって避難場所に行っておく、「自分は大丈夫と思わない」という基本的なことに立ち返ってみることが大切です。

 情報面では「特別警報」や今年から運用された水害・土砂災害についての「警戒レベル」など多くの情報が溢れ、それらが適切な避難に繋がる情報となっているのか検討する必要があると感じています。次のコラムでは防災情報をテーマにする予定です。

 これから朝晩の冷え込みも厳しくなってきます。どうか被災された皆様が元の生活に一刻も早く戻れますことを祈念しております。

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